5位 - 「影」を追え。
https://eiga.com/movie/104585/gallery/26/
『シャドウズ・エッジ』
("捕風追影" / "The Shadow's Edge")
伝説のアクション俳優、ジャッキー・チェンが主演を務めるアクション映画。レオン・カーフェイやチャン・ツィフォン、韓国アイドルグループ「SEVENTEEN」のメンバーであるジュンと共演した。
2007年に公開された香港映画『天使の眼、野獣の街』のリメイク作品となる。2013年には韓国でも『監視者たち』というタイトルでリメイクされた。
潜入捜査官からなる警察チームと、卓越した技術力を持つ窃盗団チームの攻防を描くアクション映画。見たくれはよくあるパターンの映画だが、その裏には怒涛の勢いで繰り広げられる「アクション」が隠れている。
ハイスピードで動くカメラと、それに追随してスクリーンで行われる超高速・超高密度のアクションシーンの連続。さすが香港だと言わざるを得ないほどの完成度を誇っている。
特にジャッキー・チェンとレオン・カーフェイは、それぞれ71歳、68歳と還暦を超えているのにも関わらずキレッキレのアクションを披露している。老兵2人が繰り広げる手に汗握る戦いは必見だ。
その完成度は1月に公開された『トワイライト・ウォリアーズ』に迫る勢い。個人的な好みでいえばあちらの方に軍配が上がるが、肩を並べるほどの作品と形容しても良いだろう。
https://eiga.com/movie/104585/gallery/16/
また登場人物たちも個性に溢れており、観ていて飽きが来ることは決してない。強いて言うなら窃盗団チームの掘り下げがもう少し欲しかったところだが、それぞれが織りなすドラマもまた魅力の一つ。
個人的な推しはヒロインの何秋果。クールさを前面に出しつつキュートさも兼ね備えている雰囲気が好みすぎた。
『トワイライト・ウォリアーズ』、そして今作とアクション映画の傑作を生みだしてきた2025年の香港映画。2026年は果たしてどんな快進撃を見せてくれるのか、期待が高まるばかりである。
4位 - イカれた世界に、拳を叩き込め!!
https://eiga.com/movie/101715/gallery/26/
『ボーイ・キルズ・ワールド:爆拳壊界流転掌列伝』
("Boy Kills World")
『IT/イット』のペニーワイズ役でお馴染みビル・スカルスガルドが出演するアクション映画。モーリッツ・モールが監督を務め、タイラー・バートン・スミスが脚本を担当した。
『G.I.ジョー:漆黒のスネークアイズ』や『ブレット・トレイン』に出演した、日系アメリカ人俳優のアンドリュー・小路と共演した。
『ジョン・ウィック』をはじめ「復讐」をメインテーマとするアクション映画はこれまで数多く作られてきた。血に塗れながらも立ち上がり、復讐のために自らを阻むもの全てを薙ぎ倒す姿は痛快極まりない。
今作もそれに漏れず、家族を殺された主人公が復讐を果たすべく血戦に挑む。だが今作が他の復讐系アクション映画と異なるのは、主人公が喋ることができず耳も聞こえないという点にある。
喋れないことと耳が聞こえないことによるシュールなギャグシーンはなかなかに秀逸であり、復讐劇ではあるものの作風はかなりポップ調なのが特徴的。
https://eiga.com/movie/101715/gallery/2/
一方でアクションはかなり疾走感が高め。忙しなく動き回るカメラワークと、それに伴って繰り広げられるスピーディなアクションは今作唯一無二の代物。
正直なところアクションが見にくいと思う部分もあるが、この類の映画の中では抜きん出た疾走感を誇る。目が限りなく忙しないアクションを堪能したい方に強くオススメしたい一本である。
格ゲーをインスパイアしたかのような作風や一癖二癖ありすぎるキャラクターたちなど、あまりにも話題になっていないことが不思議に思えてくるレベルの面白さ。是非とも騙されたと思って観てみてください。
3位 - ある取調室にて。
https://eiga.com/movie/103262/gallery/17/
『爆弾』
東京各地で発生した爆発事件。事件の真相を握る「スズキタゴサク」という男から情報を引き出すべく、取調室にて聴取を行う………といった内容のサスペンス映画。
監督は『帝一の國』『キャラクター』の永井聡、原作は呉勝浩の同名小説。山田裕貴、染谷翔太、佐藤二朗らが出演した。
「いつ、どこで爆発するか分からない爆弾」「暫定犯人の、素性不明のスズキタゴサクという男」など、謎が謎を呼ぶ展開の連続に全体的に緊張感が走る今作。
その演出は最早ホラー映画の領域に達しており、エンタメ性を保ちながらもサスペンス映画として十分すぎる不穏さを持ち合わせている。
https://eiga.com/movie/103262/gallery/14/
加えて特筆すべきは俳優陣の演技である。タゴサクの謎を解こうと躍起になる男、爆発事件を以てして昇進しようと企む男、タゴサクと「ある事件」との関係性を見出す男など、様々な登場人物が絡み合うことで綿密なストーリーが出来上がっている。
特に佐藤二朗によるスズキタゴサクはまさしく文字通りの「狂気」に満ち溢れた演技。そして、そんな「悪役」と「主人公」が「狂気」によってリンクするという構図は、永井聡監督の前作『キャラクター』に共通するテーマでもある。
PG-12ということもあってかそれなりのゴア表現も取り入れられており、総じて一息つくことすら許されない緊張感が2時間にも及ぶという、サスペンス映画として完璧に近い作品と言えるだろう。
2位 - 真なる「捕食者」と成れ。
https://eiga.com/movie/103172/gallery/8/
『プレデター:バッドランド』
("Predator: Badlands")
20世紀FOXによるSFアクションシリーズ『プレデター』シリーズの最新作。前作『プレデター:ザ・プレイ』と同様、ダン・トラクテンバーグが監督を務める。
ヒロインである下半身のないアンドロイド・ティア役としてエル・ファニングが出演。また、ティアの姉妹的存在であるテッサも一人二役として彼女が演じた。
これまでは地球にプレデターが舞い降り人間たちと死闘を繰り広げる………といった内容だったが、今作ではプレデターが主人公。戦士としてはまだまだ未熟なデクが、過酷な環境の星「ゲンナ」に降り立つことから物語が始まる。
故に今作はシリーズ初となる人間が一切登場しない作品であり、またティアは「ウェイランド・ユタニ社」のアンドロイドであることから『エイリアン』と同一の世界観を有している可能性が示唆されている。
とはいえ人間たちとは一切戦わず、加えて主人公は未熟な戦士。プレデターのアイコンとも呼べるマスクも装着していない為、これまでのシリーズの作品とは大きく異なる、まさに「異作」と呼べるタイトルではある。
https://eiga.com/movie/103172/gallery/4/
しかしその一方で純粋なSFアクション映画としては一級品のクオリティを誇る。無愛想なデクとやけにテンションが高いティア(しかも下半身なし)、そしてマスコットキャラクター的な立ち位置のバドの3人による旅路は冒険モノとしてはシンプルながらも非常に面白い。
そしてそんな彼らを襲うは惑星に潜むヤバすぎる生物たち。立ちはだかる敵たちのほとんどが殺意の塊であるため、そのレパートリーは多岐にわたる。
また先述したように、本来では『エイリアン』シリーズに登場するはずのウェイランド・ユタニ社製のアンドロイドが、サプライズなどではなくれっきとした主要人物の1人として登場。
『プレデター』シリーズに『エイリアン』の要素が入り混じるのは『エイリアンVSプレデター』以来の出来事。もしかすると、およそ20年越しに『AVP』リメイク版が公開されるのも夢ではないのかもしれない………??
『プレデター』シリーズにおいて、『〜ザ・プレイ』『〜最凶頂上決戦』そして今作と、継続して成功を収めているダン・トラクテンバーグ監督。次はどんな世界観の『プレデター』を見せてくれるのか、シリーズのファンとしては今からワクワクが止まらない。
《併せてこちらもどうぞ》
1位 - Hero of the Hero.
https://eiga.com/movie/103125/gallery/9/
『スーパーマン』
("Superman")
1位に輝いたのは『ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー』『ザ・スーサイド・スクワッド』のジェームズ・ガンが手がけた『スーパーマン』。誰もが知る、アメコミを代表するヒーロー・スーパーマンが主役の映画である。
『ツイスターズ』にも出演したデヴィッド・コレンスウェットがクラーク・ケント/スーパーマンを演じ、彼の恋人であるロイス・レーンをレイチェル・ブロズナハン、スーパーマンの宿敵であるレックス・ルーサーをニコラス・ホルトが演じた。
ジェームズ・ガン主導のプロジェクト、DCユニバースの第1作目である(厳密にはDCEU時代に制作された『ピースメイカー』や『ブルービートル』が1作目とされているが、DCUにおける正式な1作目という意味では今作がそれに該当する)。
アメコミ好きとしては今作が出来上がるまでの経緯を語っていきたいところなのだが、今回は我慢して今作の内容にのみ限定して語っていくことにする。以下の記事にてDCUについて触れているのでよければ是非。だいぶ前に書いたものだけれども………
さて、スーパーマンがDCコミックスという枠組みを超え、アメコミそのものを代表するヒーローである理由として(「一番最初に作られたキャラクター」というメタ的な意味を除いて)第一に挙げられるのが彼の持つ「優しさ」にある。
そもそもスーパーマンは他のアメコミヒーローと比べて格段に強く、DCEUの映画『ジャスティス・リーグ』に登場した際はその圧倒的な強さでヴィラン相手に無双した。
一方で今作のスーパーマンはそこまで強い段階には達していなく、なんならスーパーマンが敗北し空から墜落するシーンから物語は始まっている。この時点で、スーパーマンをある種の「神」と同一視して描いた『マン・オブ・スティール』とは大分異なるテイストであることがわかる。
https://eiga.com/movie/103125/gallery/
だが決して「今作のスーパーマンは弱い!!」と決めつけている訳では決して無く、むしろ「優しさ」に満ち溢れているからこその強さを兼ね備えていると言える。
怪獣がメトロポリスを襲撃し多くの民間人が命の危険に晒された時、スーパーマンは怪獣をやっつけることよりも人命の救助を優先する。それは大人だろうと子供だろうと、小さな小動物であろうと例外なくだ。
こうした全ての者たちを分け隔てなく助けに行く姿は、1978年版『スーパーマン』にて木に引っかかった風船や猫をも助け出すスーパーマンを何となく想起させられる。
ヒーローとしてはあまりにも小さすぎる「助け」かもしれない。だがそれこそがスーパーマンであり、世界中が愛される証なのではないかと思う。
https://eiga.com/movie/103125/gallery/6/
またスーパーマン以外にも、多種多様なヒーロー、ヴィランたちが登場するのも特徴的だ。グリーン・ランタンに始まり、Mr.テリフィック、ホークガールの3人からなるジャスティス・ギャング、ヴィランのレックス・ルーサーとそれに付き従う謎のウルトラマンなど、兎にも角にもメンツが濃い。
特にMr.テリフィックは人気が高い印象。軽快な音楽と共に1人で大勢の敵を薙ぎ倒していく様は名シーンとされており、同時にジェームズ・ガン節を存分に味わえるため必見だ。
ここまで雰囲気の明るい『スーパーマン』の映画が公開されるのは、もしやすると随分と久しぶりなのではないだろうか。シリアスさMAXの『マン・オブ・スティール』も勿論大好きだが、よりスーパーマンらしい映画で選ぶのであれば今作に軍配が上がるかもしれない。
総じて、不安の立ち込める世の中に文字通り「希望」をもたらした、史上最高の映画と言えるだろう。
まとめ(あとがき)
あのー2025年下半期のランキングを、2026年の上半期の真ん中に書くってどういうことなんですかね。もう自分でもわからねぇですわ。
多忙だったってのもありますが、確実に言えるのは間違いなく映画ブログのモチベが落ちております。なるべく次の記事も書き進めていく所存ですが、一旦ゲーム解説のnoteの方を書きたいのでまた期間が開くかもしれませんね。
あんだけ書く頻度やら投稿する頻度やらを上げるとか宣っておきながらこのザマとは。情けないったらありゃしませんね自分が。
まぁ今インフルの療養期間で家にいる時間が腐るほどあるんで時間は割けるかなと。頑張ります………と、いう訳で今回はこの辺で。

それではまた、次の映画にて。












