5位
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『ソニック × シャドウ TOKYO MISSION』
("Sonic the Hedgehog 3")
SEGA発の「史上最速のハリネズミ」こと「ソニック・ザ・ヘッジホッグ」がハリウッドを駆け抜ける、人気シリーズの第3作目。
ベン・シュワルツにジム・キャリーなど前作からのキャストが大勢続投している他、あのキアヌ・リーヴスも声優として参戦。
東京が舞台として登場し、また原作で非常に人気のあるキャラクターであるシャドウ・ザ・ヘッジホッグも登場。
この豪華仕様に国内外で多大なる人気を博し、あの『ザ・スーパーマリオブラザーズ・ムービー』にも迫る勢いを見せている。
https://eiga.com/movie/102346/gallery/16/
こうしたゲームを原作とする作品において肝心となるのが、初心者にも嚙み砕きやすい内容であることに加えて、原作ファンへのファンサービス。
先述した『ザ・スーパーマリオブラザーズ・ムービー』も、原作をよく知らなくても十分楽しめる上、ファンにとっては堪らない演出も盛り沢山。
その点、今作は「初見向け」「ファン向け」の双方における需要を十分に満たしていると言える。
当然続編であるため前2作の鑑賞は欠かせないが、原作ゲームは全く知らなくてもOK。その激熱な展開に胸を打たれること間違いなしだ。
更にその上で、物語の大まかな流れは原作のゲームを基準にしているなど、ファンへの手厚いサービスも数多く見受けられた。
もしここに『ソニック』ファンがいれば、是非とも劇中で流れるBGMに耳を傾けていただきたい………
他にもコメディチックなパートやジム・キャリーの怪演、世界的ロックバンド・ONE OK ROCKの楽曲が流れるなど、見どころがたっぷり。
是非とも、シリーズ「最大」にして「最速」の戦いを、その目で目撃して頂きたいところだ。
≪併せてこちらもどうぞ≫
4位
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『デッドプール&ウルヴァリン』
("Deadpool & Wolverine")
『X-MEN』出身、前代未聞すぎるR指定ヒーロー『デッドプール』最新作が登場。監督は『フリー・ガイ』で世界的ヒットを記録したショーン・レヴィ。
主演はもちろんライアン・レイノルズ………なのだが、今作にはもう一人、MARVEL映画界のレジェンドというべきキャストが主演として出演している。
そう、タイトルにもある通り、ヒュー・ジャックマン演じるウルヴァリンが、『LOGAN/ローガン』ぶりに復帰したのだ。
しかも原作通り黄色いコスチュームで参戦。まさかすぎるサプライズに、現場では感極まって涙を流した人もいたとかいなかったとか………
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さて今作、『デッドプール』『デッドプール2』に続くシリーズ3作目であるが、同時に『デッドプール』がまさかのMCU入りを果たしたという衝撃作でもある。
マルチバースという設定の登場により可能となった、奇跡のコラボレーション。低迷期に入りつつあったMCUの危機を救うために現れた、まさにMARVELの救世主である。
しかし『デッドプール』シリーズはご存じの通り、下ネタ・グロ満載な今までになさすぎるヒーロー映画シリーズ。
Disneyが関わっているMCUにおいて、いつものデップーの暴走が見られないのではないか………と一時期は危ぶまれていた。
ところがどっこい、蓋を開けてみればそこにはいつものデップーが。ウルヴァリンという名のお友達(?)を連れて、今日も今日とてスクリーンにて超暴れ。
公開されるや否や大ヒットを記録し、歴代におけるR指定映画の最高興行収入を記録するに至った。
https://eiga.com/movie/101242/gallery/3/
またウルヴァリンがマルチバースによって登場するということで、当然ながら他のキャラクターもマルチバース繋がりで登場している。
今作におけるウルヴァリンも『LOGAN/ローガン』の時系列における彼ではなく、別次元からやってきた別人。コスチュームが異なるのもそのため。
予告編において象徴的な「崩壊した20世紀フォックスのロゴ」にあるように(詳しくは言えないが)懐かしのキャラクターたちが多数登場。
MCU作品、あるいはそれ以外の意味においても、兎にも角にも豪華すぎる最新作だ。
3位
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『キングダム 大将軍の帰還』
("Kingdom 4: Return of the Great General")
原泰久原作、週刊ヤングジャンプにて今も尚連載中の漫画『キングダム』の実写映画版。
2019年に佐藤信介監督、山崎賢人主演で第1作が公開され、国内で大ヒットを記録。その後第2作、第3作と着々と続編が公開され、そのどれもが高い興行収入を記録している。
今作は3作目『~運命の炎』から地続きのストーリーとなっているため、前3作品の鑑賞が推奨される。
https://eiga.com/movie/100899/gallery/8/
邦画において、「漫画が原作の実写映画化」は最もオーソドックスな商業映画のジャンルであるのと同時に、最もピンキリな映画ジャンルでもある。
『るろうに剣心』など原作を忠実に再現できている作品は高い評価を得ているものの、中にはアレンジ等を試みた結果興行的にも批評的にも大爆死した事例が数多く存在する。
主演の山崎賢人も、過去に『ジョジョの奇妙な冒険』や『ヲタクに恋は難しい』などで主演を務めたことがあるが、どれもあまり芳しくない結果に終わってしまっていた。
https://eiga.com/movie/100899/gallery/2/
しかしながら、本シリーズにおける山崎賢人演じる「信」は、まさに原作そのままの再現度を誇っており人気を博した。
これに伴ってかシリーズも多大なる人気を獲得し、やがて日本アカデミー賞を席巻するほどの超人気作へと成長を遂げたのである。
そんな人気急上昇中の『キングダム』シリーズ4作目となる今作は、まさに最大級のスケールを誇るタイトルだ。
キャストとしても、吉沢亮や橋本環奈、大沢たかおなど大勢が続投しているのに加え、小栗旬など豪華俳優陣も出演。
ストーリーとしても、原作『キングダム』において節目となる部分であり、映画のみならず原作ファンからも高い期待が寄せられていた。
一作目の時点で既に高い完成度を誇っていた、100をも超える兵士たちが入り乱れる戦場でのアクションシーンは今作でも圧巻の一言。
数の多さをものともせず、剣を片手に敵陣へ突っ込んでいく信たちの姿は何よりも勇ましい。その熱量は、我々観客も思わず声を上げそうになってしまうほどだ。
https://eiga.com/movie/100899/gallery/7/
これはあくまでも個人的な推察に過ぎないが、『キングダム』とは即ち、自分や誰かが抱いた夢を大切な人に「託す」、いわば継承の物語。
信の抱く「天下の大将軍になる」という夢もまた、漂という信の大切な人によって託されたもの。ただ二人の少年が抱いた小さな「夢」が、戦場の人々全てを巻き込んでゆく様は中々に感慨深い。
たとえ命が潰えようとも、たとえ夢が途切れようとも、誰かに託したその「夢」は、決して絶えることなく煌々と輝き続けるのである。
大勢の夢、野望、そして願いを背負って、信はこれからも戦場を駆け抜けていく。次回作にも期待大だ。
2位
https://eiga.com/movie/100886/gallery/13/
『侍タイムスリッパー』
("A Samurai in Time")
農家・兼・映画監督である安田淳一による時代劇×コメディ映画。
低予算での撮影、及び監督が複数の役職を兼任し制作され、一般公開されるや否や国内外で異例の大ヒット。
その怒涛の勢いは、かつての『カメラを止めるな!』のよう。界隈では「カメ止めの再来」とまで騒がれているとのこと。
https://eiga.com/movie/100886/gallery/7/
大昔の侍が現代にタイムスリップし、そこで時代劇の「斬られ役」として生きていく、という良い意味で実にインディーズらしいストーリー。
コメディとあるように劇中に仕込まれたネタも面白おかしく、いっぱしの侍が現代社会で生きていく姿はもう絵面から面白い。
映画館でも笑い声が顕著に飛び交っておりました。たまにはこういうのも良いですね(筆者談)
………だが、今作はただの時代劇コメディだけに収まらない。そしてそれこそが、記録的大ヒットの所以でもある。
https://eiga.com/movie/100886/gallery/10/
邦画の長い歴史における「時代劇」とは、昔こそは大人気のジャンルであったものの、現代ではその勢いが廃れつつある。
それもそのはず、遥か昔の時代を描くのだから美術や衣装にはコストがかかるし、それなりの規模の撮影となれば当然予算は潤沢でなければならない。
最近でいうと『室町無頼』や『十一人の賊軍』などがヒットしているが、逆を言えばそれなりの完成度を保っていなければ制作すらされないのが現実だ。
そして今作の主人公が現代へタイムスリップしたのちに就く「斬られ役」とは、その影響をモロに受けてしまっているのである。
時代劇が忘れ去られつつある時代、それは即ち「侍」の矜持や誇りが失われつつある時代。そんな時代に突如としてやって来た侍は、己の刀を握りしめ果たして何を思うのか。
コメディとしてただ観客を笑わせてくれるだけでなく、そういった寂寥感までも感じさせてくる………これこそ、今作の真に恐ろしい部分と言えるだろう。
1位
https://eiga.com/movie/101684/gallery/8/
『エイリアン:ロムルス』
("Alien: Romulus")
栄えある第一位はズバリ、SFホラーの金字塔と称される大人気シリーズ、『エイリアン』シリーズの最新作『エイリアン:ロムルス』だ。
監督は『ドント・ブリーズ』で一世を風靡したフェデ・アルバレス。シリーズの生みの親であるリドリー・スコットは製作総指揮として参加している。
https://eiga.com/movie/101684/gallery/5/
寄生し、宿主の胸を突き破って誕生し、成長するや否や見かけたもの全てを殺し尽くす恐怖の生命体、「ゼノモーフ」もとい「エイリアン」。
1979年に第1作目『エイリアン』が公開され大ヒット、その後数多くの続編が制作された本シリーズだが、今作はいわば「原点回帰」的作品となっている。
狭い宇宙船の中で、ゼノモーフがダクトの中を動き回り、次々とクルーを殺していく………非常にシンプルな作品構成だが、これまでの続編では中々そうした作品が現れなかった。
某宇宙最強のハンターと戦ったり、或いはゼノモーフの起源を辿っていく内に神話のようなものへ足を突っ込んでいたり………など、1作目からはとても想像できないような作りへと変遷を遂げていった。
しかし今作『ロムルス』は、公式も大々的に宣伝するほどの「原点復帰」。暗く狭い宇宙船の中で、ゼノモーフが再びクルーたちを恐怖のどん底へと叩き落すのだ。
https://eiga.com/movie/101684/gallery/3/
一方今作、ただの1作目の焼き直しではなく、続編として大幅なアップデートが施されている。
シリーズ全体の物語における時系列として、今作は1作目と2作目『エイリアン2』の間の話となる。
知っての通り『エイリアン2』は、1作目と同様のSFホラー映画………というより、どちらかというとアクション映画の側面が強い。
SFホラーの1作目と、SFアクションの2作目の間の話、これとは即ち1作目と2作目の「融合」とも言えるのではなかろうか。
ゼノモーフという「恐怖」に怯えながらも、ただひたすら生き残るために必死に戦う主人公たち。今までどっちつかずだった両方の要素を見事なまでに組み合わせているのだ。
https://eiga.com/movie/101684/gallery/
そして何よりも特筆すべきはゼノモーフの造形である。一見ただの歪な化け物に見えるゼノモーフだが、よく見るとそのフォルムは兎にも角にも美しい。
加えて今作、なんとほとんどのゼノモーフの登場シーンは、CGでなくアニマトロニクスを用いて撮影したのだという。
つまり言うなれば、スクリーンに映るゼノモーフたちは皆「実在している」のだ。それを踏まえて改めて観てみると、その美しさにより磨きがかかっているように見える。
暗闇を這いよる姿、標的を殺害し血に塗れる姿、この世に生まれ「堕ちる」姿………どこを切り取っても美しすぎる。
総じて心臓が飛び出そうになるほどのドキドキ感と、美麗なるゼノモーフをスクリーンにて目撃することができた、最高の映像体験だった。機会があれば、また映画館で鑑賞に臨みたいものだ。
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あとがき
2024年が終わりを迎え、新たに2025年が始まり、時の流れは速いもので既に1か月が経過した。
私のほうも大学の期末であるため、課題やら補講やらで割と忙しめ。それを言い訳にするつもりはないが、今更この時期に2024年下半期のランキングを出すという誠に意味不明なことをしでかしてしまっている。
このまま続けていくと8月とかに2025年上半期のランキングを出す、なんてこともあり得るのではないかと思ってしまう。何とかして頻度を上げねば………
さて2024年は言うまでもなく豊作でしたね。はじめに書いたように、上半期を大きく超えるほどの錚々たるメンツだったと思っております。
しかしながら、2025年も負けじとかなり期待値高め。2024年ではデップーだけだったMCUの映画作品が、2025年ではなんと3作品も公開。
加えて第97回アカデミー賞のノミネート作品が発表され、『名もなき者/A COMPLETE UNKNOWN』や『ウィキッド ふたりの魔女』など話題作が多数公開される。
他にもジェームズ・ガン版『スーパーマン』や『ミッション:インポッシブル』最新作など、ラインナップがとにかく厳つい。
これはまた、2024年に続いて激動の一年となりそうである。今からとっても楽しみで仕方ない………と、いうわけで今回はこの辺で。

それではまた、次の映画にて。

















