シリーズ解説

MCU(マーベル・シネマティック・ユニバース)フェーズ3を一挙解説!!

2025年2月21日

Silent.『アベンジャーズ/インフィニティ・ウォー』

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『アベンジャーズ/インフィニティ・ウォー』

("Avengers: Infinity War")

あらすじ

「ラグナロク」が訪れ滅びゆくアスガルドから、命からがら逃げてきたソー、ロキ、そしてアスガルドの全ての民たち。

新たなる王のもと、新生アスガルドにて平和に暮らして行けると思われた矢先、またもや悲劇に襲われる。

突如として民たちの乗る宇宙船を襲撃してきたのは、タイタン人「サノス」率いる巨大な軍隊。その力は絶大で、アスガルドの民はあっという間にほぼ壊滅状態となってしまう。

サノスの目的とは即ち、宇宙に散らばる六つの「インフィニティ・ストーン」を全て集め、「大いなる野望」を成し遂げることだった。

ソーの力を以てしてでも敵わず、ハルクの怪力もサノスには到底及ばない。絶体絶命の状況の中、ブルース・バナー/ハルクだけはビフレストで地球に送り返すことに成功する。

そうして地球に送り返されたブルースは、ドクター・ストレンジとトニー・スターク/アイアンマンに警告する………「サノスが来る」と。

そうこうしているうちに、サノスの手先がストレンジの持つ「タイム・ストーン」を奪取すべく地球に襲来

かくして地球の、いや宇宙の命運をかけた、全てのヒーローたちを巻き込んでの「無限の戦い」が、幕を開けるのだった。

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作品概要

それぞれのフェーズを締めくくる、MCU最大の醍醐味と言っても過言ではない究極の大団円こと『アベンジャーズ』。

フェーズ3までに登場した、数えきれないほどのヒーローたちが一堂に会し、壮大な物語と戦いが繰り広げられる。

フェーズ3ではドクター・ストレンジスパイダーマンブラックパンサーなどが初登場し、またガーディアンズも今作で初の他ヒーローとの合流を果たした。

恐ろしいのは、ここまで膨れ上がったストーリーやキャラクターたちを、ものの2時間強ですっぽりと収めてしまっていることだ。

こうしたストーリーテリングの誠実さや丁寧さもまた、MCUの圧倒的な人気を象徴する要素の一つと言えるだろう。

監督は『~ウィンター・ソルジャー』や『~シビル・ウォー』で監督を務めたアンソニー・ルッソとジョー・ルッソの「ルッソ兄弟」

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さて今作、そんなMCU最大規模の豪華さに加え、ヴィランもまた歴代最強と呼ぶに相応しい強さとなっている。

今作のヴィラン「サノス」は、原作においても比類なき強さを誇る最強の敵。演じるのはジョシュ・ブローリン

宇宙の星々に散らばった6つのインフィニティ・ストーン全てを集めることを企んでおり、物語開始時点では既に「パワー・ストーン」を手に入れた状態で登場する。

その強さは歴代のどのヴィランをも凌駕しており、加えてストーンを手に入れていくたびに彼は段々と強くなっていく。その圧倒的な力を前に、ヒーローたちが成す術もなくやられていく姿は文字通り「絶望」だ。

『GOTG』のポストクレジットシーンで初登場し、その後『~エイジ・オブ・ウルトロン』のラストで地球へ攻め入ることを仄めかしていた。

無数の艦隊を連れて宇宙中を探し回る、サノスの真の目的とはつまり「全宇宙の生命体の数を半分に減らすこと」

戦争や飢餓といった「苦しみ」は全て有象無象の生命体たちに起因すると考えており、事実、彼は過去にある星の全生命体の半分を虐殺し、その結果平和安寧が訪れたという。

己の虐殺行為を以てして、宇宙に真の平和をもたらす………などという、今までのヴィランとは比べ物にならないほどの歪んだ思想を持つサノスだが、その信念に一切の狂いはない。

数々のものを犠牲にし、それでも「平和」という大いなる目的のために突き進むサノス。その過程は到底許されるべきものではないが、その様はどこかヒーローと同じようなものを感じ取れる。

故に今作における主人公は「ヒーローたち」ではなく「サノス」だという意見も多い。ヴィランが主人公という、前例が一切ない異色の映画だ。

smallest.『アントマン&ワスプ』

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『アントマン&ワスプ』

("Ant-Man and the Wasp")

あらすじ

ソコヴィア協定を巡るアベンジャーズ同士の戦いにおいて、キャプテン・アメリカに加担したことので逮捕されていた「アントマン」ことスコット・ラング

釈放されたのち、2年間自宅で軟禁生活を送っていた彼は、ある時奇妙な夢を見る………それは初代アントマンことハンク・ピム、彼の妻であるジャネットが、量子世界から発信していたメッセージだった。

量子世界に一人、迷い込んだことで死亡したとされていたジャネットが生きているかもしれないという可能性を伝えるべく、スコットは早速ハンクホープに連絡する。

二人はスコットの救出に向かうが、二人はスコットの国家反逆罪で巻き添えを食らい、2年間もの間FBIに身を追われ続けていた。

私情で勝手にアントマンのスーツを持ち出した挙句、国に背を向けるような行為をしでかしたスコットに恨みを募らせる二人。だがジャネットの救出のため、やむを得ずスコットに協力することに。

ヴァネッサを助け出すには、こちらも量子世界に突入し、彼女を連れて現実世界に帰還する他ない。理論上不可能とされてきたが、実際に量子世界から帰還したスコットが何よりの証拠だった。

善は急げと、早速量子トンネルの制作に取り掛かる一同。だがそこへ、身体が量子化した謎の女、通称「ゴースト」が現れる。

ゴーストの襲撃に、スコットは再びアントマンに、そしてホープはかつてジャネットが着用していたスーツを着て「ワスプ」となり、「最小」の戦いへと再び身を投じることとなる。

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作品概要

フェーズ2のトリを飾った、史上「最小」のヒーロー・アントマンの続編が登場。

監督は前作に引き続きペイトン・リードポール・ラッドマイケル・ダグラスなどが続投し、新たなキャストとしてハナ・ジョン=カーメンローレンス・フィッシュバーンが出演した。

さて今作、タイトルにもあるようにアントマンに加え、同じく史上最小のヒーローである「ワスプ」が登場。名前通り「蜂」のようにすばしっこく飛び回り、刺すように敵をなぎ倒す。

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前作『アントマン』の最大の魅力とはズバリ、「映像では大迫力だけど現実ではめちゃくちゃ小さいスケール」的バトルにある。

電車が爆速で突っ込んできた!!かと思いきやただのオモチャの電車レーザーが飛んできた!!かと思いきや実はただの火花

そんな「種明かし」から生まれるシュールさは、MCU作品という枠組みを超えて唯一無二と言える。そしてそんな前作における「魂」は、見事今作にも受け継がれている。

また今作のヴィランである「ゴースト」ことエイヴァも非常に魅力的なキャラクター。彼女は量子と化した自身の身体を治すためにハンクの開発した量子トンネルを奪おうと、何度もハンクたちのもとを襲撃する。

しかし彼女の身体を治療するには、量子世界に一人取り残されているヴァネッサの命を犠牲にしなければならない。当のヴァネッサは治療方法を知っているが、身体の限界が近いエイヴァには時間がない。

エイヴァも決して、根っからの悪人ではない。圧倒的なパワーを持ちつつ、死にたくないという一心で焦燥感をあらわにする彼女も、スコットやホープと同じく今作を引き立てているキャラクターと言えるだろう。

Further.『キャプテン・マーベル』

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『キャプテン・マーベル』

("Captain Marvel")

あらすじ

クリー帝国首都たる惑星・ハラ所属の先鋭部隊のメンバーであるヴァースは、他のメンバーにはない秘めたる「力」を有していたが、未だにそれをコントロールできずにいた。

ある日彼女は部隊と共に、クリー人と敵対関係にあるスクラル人に捕らわれた捕虜を救出するべく任務に赴くが、スクラル人のにまんまとハマってしまう。

しかしスクラル人は、彼女を殺そうとはせず、彼女の「記憶」をのぞき見しようと試みる。その時ヴァースが見たのは、自分の記憶にはない様々な自分の姿だった。

間一髪のところで彼女は自力で脱出するが、自身が乗り込んだ宇宙船が撃墜され辺境の星に墜落してしまう。

そうして地球にたどり着いた彼女のもとへ、後にS.H.I.E.L.D.の長官となるニック・フューリーが現れる。

とても地球人のものとは思えない発言を繰り返す彼女を逮捕しようと試みるが、その瞬間に同じく地球にたどり着いたスクラル人の襲撃に遭う。

ヴァースは仕方なく、スクラル人の行方と地球からの脱出方法、そして失われた自分の記憶を追い求め、ニックと共に行動を開始するが………

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作品概要

『~インフィニティ・ウォー』の衝撃的なラストを経て、突如としてフェーズ3に新たなるヒーローが登場。

まばゆい光と圧倒的な破壊力を秘めた力を秘めた女性ヒーロー「キャプテン・マーベル」の降臨だ。

そんな勇ましい彼女を演じたのは、『ルーム』アカデミー主演女優賞を受賞した経歴を持つブリー・ラーソン

他にもジュード・ロウや、デジタル技術を駆使して25年前に若返りしたサミュエル・L・ジャクソンクラーク・グレッグ(エージェント・コールソン)も出演。

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さてこの「キャプテン・マーベル」というヒーロー、実はMCUはおろかMARVELのヒーローたちの中でも最強クラスの実力を持つキャラクターなのである。

彼女の持つ力、通称「フォトンブラスト」はどんなものも瞬時に破壊する威力を秘めており、またそれを手足から放出することで超高速の飛行も可能である。

実際に彼女の力が最大限に発揮される場面は終盤なのだが、どんな敵が襲い掛かろうとも彼女は無敵状態。超巨大な艦隊も一瞬で撃破してしまう。

またそれに至るまでの展開も非常に胸熱であり、失われた記憶を取り戻して本来の自分へと覚醒していく様は興奮必至だ。

それにしても、ここに来てMARVEL最強格のヒーローを出してくるMCUの大胆さには脱帽せざるを得ない。これこそが、来る「最後の戦い」への布石なのだろうか………

Assemble.『アベンジャーズ/エンドゲーム』

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『アベンジャーズ/エンドゲーム』

("Avengers: Endgame")

あらすじ

六つのインフィニティ・ストーンを集めたサノスによる「指パッチン」により、宇宙の全生命体の半分が消滅した世界。

人々はそれぞれ大切な人を失い、最強のヒーローチーム・アベンジャーズもまた、この事態に果てしない喪失感を抱いていた。

そんな中、サノスとの戦いの後、ネビュラと共に宇宙を放浪していたトニーは、偶然そこを通りかかった「キャプテン・マーベル」ことキャロル・ダンヴァースに救出され、地球への帰還を果たす。

その後一同は、サノスの使用したインフィニティ・ストーンの力の痕跡を辿り、戦いの後遠くの惑星で隠居生活を送っていたサノスを発見。

しかしながら、もうインフィニティ・ストーンは力を使い果たしたことで消滅しており、失われた生命たちが戻る希望は絶たれてしまう。

最終的にソーがストームブレイカーを振り下ろし、サノスの首を刎ね戦いの決着はついたが、やはり世界には大きい喪失感が残されたままだった。

そこから5年後………「ある男」が突如として現代に帰還する。量子世界に潜っていた「アントマン」ことスコット・ラングだ。

現実世界での5年間は、量子世界におけるたった3時間に相当する。戻るや否や変わり果てた世界に驚愕するスコットだったが、まずはあの「空港での戦い」のツテを頼りにアベンジャーズのもとを訪ねる。

ハンクと共に量子世界のことを研究していたスコットは、メンバーたちに量子トンネルを使用した「タイムトラベル」作戦を提案する。

メンバーそれぞれが様々な時代に赴いてインフィニティ・ストーンの奪取に向かい、それを現代の時間軸に持ち帰り再び「指パッチン」を行うことで、消え去った生命たちを取り戻すというものだ。

計画に賛同した一同は、バラバラになってしまったアベンジャーズのメンバーを取り戻しに行く。果てしない喪失と、それに伴う戦いへの「恐怖」すらも感じていたクリントソー、そしてトニー

しかしこれが終われば、永遠に失ったと思われていたものを取り戻せるかもしれない。そんな小さな希望に、アベンジャーズは再び集結する。

この作戦を「何があっても」成功させると固く決意した彼らは、文字通り「最後の戦い」へと身を投じる………今度こそ、世界を救うために。

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作品概要

マーベル・シネマティック・ユニバース、通称「MCU」。全ての作品が同一の時間軸を共有しているという「シェアード・ユニバース」方式の世界観を構築し、その結果全世界を熱狂の嵐に包み込んだシリーズ。

数々のキャラクターを映画作品で出しつつ、物語内で別作品との繋がりを示唆し、最終的に『アベンジャーズ』集結させる。

全世界興行収入の記録を大幅に塗り替え、またこうした方式は競合社であるDCコミックスや、他様々なフランチャイズにも大きく影響を与えた。

今作『アベンジャーズ/エンドゲーム』は、文字通りこれまで10年間以上も続いてきた、MCUの伝説を一区切りさせる「最後」の『アベンジャーズ』だ。

監督は『~インフィニティ・ウォー』に引き続きルッソ兄弟ロバート・ダウニー・Jr、クリス・エヴァンス、クリス・ヘムズワース、他数多くのMCUにおけるメインキャストが全員集合。

興行収入に関しては、文句なしのMCU最高記録を更新。かの『アバター』を追い抜き、全世界興行収入第1位に輝いた。

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MCUにおける全ての作品、映画史に名を刻んだ伝説、その帰結。最早MCUというシリーズはこのためにあったのではないかとさえ思うほどの、とてつもないスケールを持つ今作。

『アベンジャーズ』における醍醐味とは即ち「アッセンブル」。多くのヒーローが肩を並べ、共に戦う姿はいつだって我々を興奮させてきた。

今作でも当然、アッセンブルを経て敵に立ち向かうシーンがあるのだが、その規模は言わずもがな最大規模。MCUにおける「全てのヒーロー」が集結し、未だかつてないほど強大な敵に立ち向かう。

今作における「アッセンブル」からは、「これを実際に成し遂げてしまった」ことの、ある種の恐怖感さえ覚えてしまうのである。興奮も一周回れば恐怖へと転じる、ということだろうか。

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そして何よりも、今作がMCUの最高傑作のひとつと称されている理由が「徹底的なファンサービス」にある。

10年間にも及ぶMCUの歴史において、様々な出来事が作中において起こった。中には10年来回収されてこなかったネタなんかも………

それを今作『アベンジャーズ/エンドゲーム』は、見事に回収しきってみせているのである。第1作目『アイアンマン』からシリーズを追い続けている人にとって、これほど喜びに満ちたことはないだろう。

まさにMCUの「総締め」に相応しい、最後にして最大の戦い。鑑賞する際はできるだけ、できるだけ多くの過去の作品を観てから臨むことを強くお勧めする。

Inherit.『スパイダーマン:ファー・フロム・ホーム』

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『スパイダーマン:ファー・フロム・ホーム』

("Spider-Man: Far From Home")

あらすじ

サノスとの最終決戦の末、消え去った生命たちが戻り平和がもたらされた世界。

ピーター・パーカー/スパイダーマンは「アベンジャーズ」の一員、ひいては「親愛なる隣人」としてヒーロー活動に勤しんでいた。

しかし師として慕っていたトニーはもうこの世におらず、世間はピーターに問う………「次のアイアンマン」は誰なのかと。そんな現状に、ピーターは思い悩んでいた。

だが来る、ピーターには彼の人生における特大イベントが残されていた。それがイタリアへの研修旅行である。

彼が恋焦がれる女の子、ミシェル・ジョーンズ、通称「MJ」。彼女に想いを伝えるべく、一旦スパイダーマンとしての使命は忘れ、親友のネッドと共に計画を練っていた。

和気藹々とイタリアでの研修旅行を楽しむピーター………だがそこに現れたのは、アベンジャーズの創立者的存在であるニック・フューリー

なんでも世界各地で「エレメンタルズ」なる四大元素で構成されたモンスターたちが暴れまわっており、アベンジャーズのほとんどがいない今、頼みの綱はピーターだけだという。

エレメンタルズを追い、多元宇宙からやってきたとされるヒーロー、クエンティン・ベック/ミステリオと共に手を組み、エレメンタルズを倒せと命令するフューリー。

だがもしここでスパイダーマンとしての立場を優先してしまえば、彼の「夏休み」はあっという間に台無しになってしまう。

若人の青春か、ヒーローの使命か………「親愛なる隣人」が下す決断とは。

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作品概要

『アベンジャーズ/エンドゲーム』で究極の終幕を迎えたフェーズ3。これで「インフィニティ・サーガ」は終了………

かと思いきや、本当の終幕を飾るのはまさかの我らがスパイディ。アベンジャーズのいない世界で、最高に贅沢なエピローグが飾られる。

監督は前作『~ホームカミング』に引き続きジョン・ワッツトム・ホランドゼンデイヤらが続投し、新たなキャストとしてこれまた大御所であるジェイク・ギレンホールが出演した。

思わずニヤけてしまうほどの、圧倒的なまでの「フレッシュさ」を感じ取ることができるMCU版スパイダーマン。前作を「学園編」とするならば、今作は言うなれば「修学旅行編」だ。

引き続きスパイダーマンの正体を隠しつつ、どうやって研修旅行を楽しむか、どうやってMJに想いを伝えるか………などアレコレ試行錯誤するピーターの姿は、サノスとの戦いを経ても尚フレッシュ極まりない。

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そして新たなるヒーロー「ミステリオ」は、別次元の時間軸、所謂「マルチバース」からやってきた。

MCUではフェーズ1~3を「インフィニティ・サーガ」と呼称するが、フェーズ4以降は「マルチバース・サーガ」と呼ばれている。その名の通り、多元宇宙を舞台とした物語が繰り広げられるのだ。

フェーズ3、ひいてはインフィニティ・サーガの終わりは「次なるフェーズ」への橋渡し役を担っている。こうした設定の登場は、新たなる物語の幕開けを感じられてとてもワクワクする。

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といった風に、様々な要素が入り乱れる今作だが、その真のテーマとはやはりピーターが「鉄の意志」を受け継いでいく様だろう。

トニーは文字通り世界を救い、英雄となった。スティーブもキャプテン・アメリカとしての使命を全うし、余生を穏やかに過ごすことを決めた。

だが世界は今も尚ヒーローを、「アベンジャーズ」を求めている。トニーの息子同然のような存在だったピーターは、そこでヒーローとしての責任を求められてしまうのだ。

世界を救うための戦いに挑んだとはいえ、ピーターはまだまだ育ち盛りな高校生。ヒーローとしての重圧を背負うには、まだまだ若すぎたのかもしれない。

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しかしそれでもピーターは「スパイダーマン」として戦うことを選ぶ。自らをヒーロー、本当の意味での「スパイダーマン」にしてくれた、トニーに報いるために。

アベンジャーズのいない世界において、ピーターが第二のアイアンマンになれるのかどうかはわからない………だが彼の遺した「鉄の意志」は、数々のヒーローたちの間で受け継がれてゆくことだろう。

物語の真の幕引きにして、真の幕開けとなる今作。まさに締めくくりに最も適した作品と言えるだろう。

あとがき(まとめ)

長かった。とにかく長かった。それがこの記事を書いた上での第1の感想でございます。

フェーズ1と2の記事では紹介した作品は6作品程度でしたが、フェーズ3に至っては驚異の11作品

やりつくされたネタにありつつあるMCUの作品紹介ですが、前々からずっと書きたかったものであるため後悔はしておりませぬ。

それに次のフェーズ4は映画作品に加えてドラマシリーズも登場してくると来た。合計して数えると少なくとも15作品以上はあるわけで………相変わらずスローペースではありますが順次執筆にとりかかろうかなと。

そしてもう一つ、お知らせと言っちゃなんですがここいらでYouTubeをまた始めようかなと。

確か随分前に映画についてダラダラと語るラジオチャンネル的なのを始めると言い出し、確かに一本は編集して投稿したのですが如何せんやり応えがなく蒸発してしまいました。

では次は何に手を出すのかと言いますと、このブログと同様に映画に関する紹介動画的なのを作ろうかなと。編集もなるべくしっかりとしたもので。

しかしそこで課題となってくるのが動画のトピックを何にするかなんですよね。以前に書いた記事の動画版として作るのか、あるいはブログとは別のテイストのものを作るべきなのか………

とりあえず今はちょくちょく編集中でございます。出来上がり次第報告しようかなと………そうなるとXのアカウントとかも作った方がいいかもね。

あとがきなのに長々と話してしまいました、というわけで今回はこの辺で。

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それではまた、次の映画にて。