シリーズ解説

【シリーズ解説】MCU(マーベル・シネマティック・ユニバース)フェーズ2を一挙解説!!

「フェーズ1」の記事はこちらから

「フェーズ2」とは

MCU(マーベル・シネマティック・ユニバース)における作品(2008年公開『アイアンマン』〜2012年公開『アベンジャーズ』)までの作品をフェーズ1と呼称するように、

2013年公開『アイアンマン3』〜2016年公開『アントマン』までの作品たちを、公式及びファンたちの間では「フェーズ2」と呼称している。

『アイアンマン』『マイティ・ソー』『キャプテン・アメリカ』などの続編や、アントマンにガーディアンズら新たなるヒーローたちの登場など、フェーズ1から大幅な進化を遂げているのが特徴だ。後から読んで思ったが、ここ情報量薄過ぎやしないか。笑

鋼鉄の、最期。『アイアンマン3』

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『アイアンマン3』

("Iron Man 3")

あらすじ

NYでのチタウリの大群との激闘を終え、以降スーツの開発に日々明け暮れていたトニー・スターク/アイアンマン

ミサイルを宇宙に運び込むなどしてNYを壊滅の危機から救ったトニーだったが、その時に体験した臨死体験が忘れられず、不眠症になるなど大きなトラウマを抱えていた。

加えてずっと自宅に引きこもり、スーツをマーク42まで開発するなどして没頭しすぎるあまり、スーツを着なければパニックを起こしてしまうスーツ依存症にもなっていた。

そんな満身創痍な状態のトニーの元に届いたのは、かつて自分を拉致したテロ組織「テン・リングス」が爆発テロを起こしたと報じられたニュース番組。

テン・リングスが開発したと思しき爆発物が爆発し、トニーの側近であるハッピー・ホーガンが重傷を負ったという知らせを聞くトニーは、自宅の住所を公に公開し宣戦布告を行う。

組織を率いるマンダリンは、宣戦布告に乗じてトニーの自宅をヘリで襲撃。崩れゆく豪邸の中、トニーはマーク42を駆使して自宅にいたペッパーたちを救い出し、自身もスーツを使って難を逃れることに成功する。

スーツの動力切れにより、テネシー州の田舎町に不時着したトニーは、偶然そこで出会った少年・ハーレーと出会う。

スーツも富も、全てを失ったトニーは、ハーレーと協力し、自身を襲った陰謀の真相を暴いていくことに。

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作品概要

フェーズ1に続き、フェーズ2の幕開けを飾ったのはやはり、MCUの看板ヒーローともいうべき存在「アイアンマン」。

ロバート・ダウニー・Jrが引き続き主演を務め、監督はジョン・ファヴローが降板しシェーン・ブラックが新たに就任した。

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日本語版のキャッチコピーが「さらば、アイアンマン」であるように、アイアンマンの最後の戦い、という部分がやたらと強調されている今作。

あらすじにもあるように、劇中にてトニーが様々なスーツを生み出してきた自宅が完全に崩壊。それに応じて、トニーが今までの作品で愛用していた歴代のスーツたちも全て破壊されてしまう。

そうして手に残ったのは、未だ試作段階のマーク42のみ。遠隔でスーツを装着するという今までにない機能が備わっているが、プロトタイプである為か性能は不十分

加えてトニーはスーツを着なくては生活ができないスーツ依存症状態。とどのつまりテン・リングスに拉致された時と同じぐらい、或いはそれ以上にピンチとなっている。

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だがしかし、スーツがなくては戦えない、それはつまりスーツがなければトニー・スタークはアイアンマンになれない、ということの証明にもなってしまう。

故に今作では、極力スーツを使わず己の力のみで窮地を脱していく、今までにないようなトニー・スタークを見ることができる。

考えてもみれば、彼は資源の限られた洞窟の中でアーク・リアクター、そしてマーク1のスーツを開発してみせた、文字通りの「天才」である。

アイアンマンとして、或いは世界を守るヒーローとして、耐え難き喪失を経験、そして乗り越えたスターク。

アイアンマンとしての「終わり」、そして「真の始まり」。鋼鉄のヒーローの活躍は、まだまだ続く………

闇の、始まり。『マイティ・ソー/ダーク・ワールド』

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『マイティ・ソー/ダーク・ワールド』

("Thor: The Dark World")

あらすじ

闇の時代に生まれ、霜の巨人と同様アスガルドと敵対した一族、ダークエルフ

一族の長であるマレキスは、強大なるパワーを宿した物質・エーテルを用い、全宇宙を暗闇に閉じ込めようと画策するが、オーディン率いるアスガルド軍にその野望は打ち砕かれた。

ダークエルフはどこかに消え去り、残されたエーテルはアスガルドの地下深くに封印され、そのまま長い年月が過ぎ去った。

時は流れ、現在。惑星直列の影響で、世界と世界の境界線が曖昧になった摩訶不思議な現象を目撃したジェーン・フォスターは、不意にアスガルドの地下に足を踏み入れてしまう。

ジェーンが触れてしまったことで目覚めたエーテルは、ジェーンの体内に侵入。時を同じくして、エーテルの動きを感知したダークエルフも目を覚ましてしまう。

再びエーテルを手にし、全宇宙の支配を目論むダークエルフは、ジェーンを狙ってアスガルドを、そして地球を襲撃し始める。

アスガルドの王子であるソーは、未曾有の脅威に対抗すべく、不本意ながらも「ある策」を思いつく。

それは、チタウリを率いて地球を滅亡の危機に陥れた、ソーのであるロキを解放し、味方につけることだった………

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作品概要

『アイアンマン』の続編と来て、次なるヒーローの続編を紡ぐは『マイティ・ソー』。アスガルドの雷神様の再臨だ。

クリス・ヘムズワースナタリー・ポートマントム・ヒドルストンらは続投し、監督には後に『ターミネーター:新起動/ジェニシス』を手がけるアラン・テイラーが就任した。

前作はロキがアスガルドを乗っ取ろうと画策する、といういわば内戦のような状態に留まっていたが、今作ではヴィランやストーリーが一気にスケールアップ

またそれに加え、アクション要素も順当にパワーアップ。ソーが相変わらずハンマー片手に大暴れしているのはもちろんのこと、中盤では『スター・ウォーズ』よろしく宇宙船によるドッグファイトが繰り広げられる。

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………さて今作『〜ダーク・ワールド』、MCUファンからは珍しく「微妙」という評価をつけられてしまっているのはご存知だろうか。

同じく評価が芳しくない作品で言うとフェーズ1の『インクレディブル・ハルク』が記憶に新しいが、今作はMCUの世界観に深く関わる作品となっている。

つまり「評価が微妙なら観なくても大丈夫なのでは!?」というのが難しくなっているのだ。まぁ最初から全作品観て欲しいのが正直な本音だが………

評価が低めな理由として「ヴィランの存在感がない」「ラストの畳み方が雑」など、様々な意見が挙げられている。実際に観てみても、思い当たる節があったり無かったり。

しかし前述したように、今作ならではの魅力もまたたっぷりなのも事実。悪いところばかりでなく、良いところにも目を向けた方が映画はより楽しめることだろう。

「盾」の、崩壊。『キャプテン・アメリカ/ウィンター・ソルジャー』

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『キャプテン・アメリカ/ウィンター・ソルジャー』

("Captain America: The Winter Soldier")

あらすじ

数十年の時を経て現代に復活した伝説の英雄、キャプテン・アメリカ/スティーブ・ロジャース

アベンジャーズと共にロキ率いるチタウリの軍団を退けた後、ニック・フューリー長官率いる組織・S.H.I.E.L.D.と共に任務をこなしていた。

ある日、いつものように任務を遂行している最中、同じS.H.I.E.L.D.所属のスパイであるブラック・ウィドウ/ナターシャ・ロマノフと鉢合わせる。

ニックから極秘の指令を受けたと語るナターシャに、若干の不安を抱くスティーブ。だがそんな嫌な予感は的中し、ニック・フューリーは自宅にて謎の特殊部隊からの襲撃を受ける。

「ウィンター・ソルジャー」と呼ばれる謎の傭兵率いる部隊から致命傷を受けたニックは、スティーブにこう告げる………「S.H.I.E.L.D.が危ない」と。

組織の裏に隠された謎の陰謀を探るべく、ナターシャと共に極秘で調査を開始するスティーブ。だがニックに向けられた歯牙は当然スティーブらにも向けられ、ウィンター・ソルジャーと戦うことに。

死闘の末、遂に謎に包まれたウィンター・ソルジャーの正体が明かされることに。だがそこには、伝説の英雄を以てしてでも耐え難き「真実」が隠されていた………

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作品概要

「アベンジャーズ」のリーダー的存在、文字通り「正義」に燃える男、キャプテン・アメリカからも続編が登場。

主演であるクリス・エヴァンスは引き続き続投、また『アベンジャーズ』の後のストーリーであるため、サミュエル・L・ジャクソンスカーレット・ヨハンソンも出演した。

そして監督を務めたのはアンソニー・ルッソジョー・ルッソ(通称「ルッソ兄弟」)の2人。後に『〜インフィニティ・ウォー』『〜エンドゲーム』の監督を務める、MCUのレジェンドだ。

前作は戦時中を舞台としたストーリーだったが、今作では現代が舞台。時代なんて関係ないと言わんばかりに敵を蹴散らすキャップの姿はいつになく爽快だ。

また今作から、キャップの右腕的な存在であるヒーロー、ファルコン/サム・ウィルソン(アンソニー・マッキー)が登場。後のシリーズにも度々登場するキャラクターだ。

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アメコミ映画史に名を残す、数々の名作・傑作を生み出してきたMCU。中でも今作『〜ウィンター・ソルジャー』は「アメコミ映画史上最高のアクション映画」として非常に高い評価を得ている。

その理由とは単純明快、キャップの地に足がついた正統派なアクションである。「フェーズ1」の記事でも述べたように、盾と身体能力の二つのみで戦うのがキャップの戦闘スタイルの特徴だ。

地を駆け、銃弾を盾で弾き、敵を颯爽と薙ぎ倒していく。ごくシンプルな戦い方だからこそ「アクション映画」としての高評価に繋がったと言える。

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前作にてキャップらを窮地へと陥れた秘密組織「ヒドラ」。今作ではその残党が、なんとS.H.I.E.L.D.に紛れ込んでしまっているという衝撃的な展開が繰り広げられる。

誰が味方で、誰が敵なのか分からない………「自分以外誰も信用するな」という言葉通り、謎が謎を呼ぶ、一種のサスペンス映画的な演出も見て取れる。

「フェーズ2」で一番面白かった作品は何かと聞かれ、今作を挙げる人も少なくない。アメコミ映画に旋風を巻き起こした、文字通りの衝撃的超大作だ。

アウトローの、叛逆。『ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー』

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『ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー』

("Guardians of the Galaxy")

あらすじ

幼少期に宇宙人に攫われ、銀河を跨ぐトレジャーハンターとして活躍する男、スター・ロード/ピーター・クイル

ある日とある惑星の遺跡に忍び込み、強大なパワーを秘めるとされるオーブを盗み出したピーターは、それを惑星ザンダーで売り払おうとしたところ、暗殺者の女であるガモーラから奇襲を受ける。

さらにそこへ、賞金稼ぎのコンビであるロケットグルートも参戦。ザンダー星の警察まで動く騒動となった結果、4人はキルン刑務所に投獄されてしまう。

ガモーラの話によれば、オーブの中に隠されているのは宇宙誕生のエネルギーにより生じた石「インフィニティ・ストーン」の一つ、パワー・ストーン

ガモーラは、邪悪なクリー人であるロナンの命令を受けオーブを奪いにきたとのこと。

だがロナン、そして彼が結託しているガモーラの父サノスの目的はパワー・ストーンの力による大虐殺であり、ガモーラはそれを防ぐべくオーブを盗んでそのまま逃げるつもりだった。

オーブを誰かに売り払い、金にして山分けしようと判断した一同は(一時的という体で)団結し、ロナンに家族を殺され復讐に燃える男・ドラックスを仲間に引き入れ、キルン刑務所を脱獄

一方ロナンは、オーブがどこかへ持ち去れれたこと、そしてガモーラが裏切ったことを知り、軍隊を率いてザンダー星への侵攻を開始してしまう。

「正義」もへったくれもない、銀河を股にかける愚連隊………通称「ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー」は果たして、銀河を危機から救うことができるのか!?

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作品概要

これまで「フェーズ1」の作品の続編ばかりだったフェーズ2だったが、ここにきて完全新規のヒーロー・チームが爆誕。銀河最強のアウトロー野郎共、GOTGガーディアンズ・オブ・ギャラクシーの華麗なる登場だ。

監督を務めるはジェームズ・ガン。後に続く『GOTG』シリーズの続編でも監督を務める、「『GOTG』と言ったらこの男!!」と称される名匠だ。

キャストにはクリス・プラットゾーイ・サルダナ、声優としてブラッドリー・クーパーヴィン・ディーゼルなど、豪華な顔ぶれが集結した。

『アイアンマン』や『アベンジャーズ』など、現代を舞台とした作品が多かったフェーズ1において、特に『マイティ・ソー』は「神々の世界」という急激な世界観の広がりを見せてくれた。

全ての作品の世界観が全て繋がっているという、MCUひいてはシェアード・ユニバース系のシリーズにおいて、世界観の広がりというのは極めて重要な要素だ。

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そういう意味では、今作『GOTG』はフェーズ2における『マイティ・ソー』のような役割を持つのではないかと考えられる。何しろ『GOTG』の舞台とは銀河、即ち「宇宙」なのだから。

様々な環境及び特徴を有する惑星たち、宇宙船に乗りながらの空中戦、他多数のSF要素。既視感を覚える部分も少々あるものの、MCUの作品という意味合いでは非常に目新しいものとなっていた。

そして何よりも、我らが愛するガーディアンズの初登場、これこそが今作の最も注目すべきポイントだろう。

未だ他作品との接点がないため、この時のガーディアンズはアベンジャーズとは全く異なるチーム。しかしアベンジャーズよりもガーディアンズのほうが好き、という人も多いのではなかろうか。

先述した通り、ガーディアンズは一つの目的のために集まったアウトロー集団。一口に「世界を救う」と言っても、そのノリはアベンジャーズよりも遥かに軽いことがわかる。

しかしだからこそ生まれる距離感の近さ、チームという枠組みを超えた「家族」のような親密感。これこそがガーディアンズの有する随一の魅力だろう。

今後の続編を観ていけば、きっと彼らがどうしようもなく愛おしいヤツらだと思えるようになるはずだ。

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平和の、終焉。『アベンジャーズ/エイジ・オブ・ウルトロン』

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『アベンジャーズ/エイジ・オブ・ウルトロン』

("Avengers: Age of Ultron")

あらすじ

それぞれが圧倒的なパワーを持ったヒーローたちが集結し結成されたチーム、アベンジャーズ

3年前にNYを襲撃したロキ、彼がマインドコントロールをする際に用いていた杖・セプターが、ソコヴィアのヒドラの研究施設にあると知ったアベンジャーズは、施設を襲撃。

セプターを奪取し、アベンジャーズの基地にてその中身を解剖してみたところ、そこには小さな人工知能、そしてインフィニティ・ストーンの一つであるマインド・ストーンが隠されていた。

この力を危険だとして保管するのではなく、人類を守るための力として使うべきだと判断したアイアンマンことトニー・スタークは、この人工知能を開発しようと決意

同じく科学者であるブルース・バナー(ハルク)と共に開発された人工知能、通称「ウルトロン」は、トニーから「地球の平和を守れ」という命令を下される。

しかしながら、想像以上の緻密な思考力を有していたウルトロンは「平和を守るためには、人類を全て滅ぼす必要がある」と判断。

かくして平和のために作られたウルトロンは、一瞬にして人類の平和を脅かす究極の人工知能へと変貌。己の軍隊を作り上げ、人類を滅ぼすべく着々と準備を進めていた。

ウルトロンを生み出してしまったトニーとブルース、そしてアベンジャーズのメンバーは立ち向かう。真の平和を取り戻すために………

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作品概要

フェーズ2を締めくくる、またもやMCUの全ヒーローが集結する超大作の登場だ。

前作『アベンジャーズ』のメンバーはしっかりと出演している他、フェーズ2以降に登場した新たなる顔触れたちも参戦。ジョス・ウェドンも監督として続投した。

ヒーローが一堂に集結する、という胸熱展開で世界中が熱狂した『アベンジャーズ』。その熱意は歴代興行収入ランキングに名を刻むほどにまで燃え上がり、MCUの圧倒的な人気を確立させた。

しかしその一方で、フェーズ1ひいては『アベンジャーズ』はあくまでもMCUの長い歴史における「序章」に過ぎない。故に作中でもヒーローたちは衝突を繰り返し、終盤にてようやく団結している。

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そして今作『〜エイジ・オブ・ウルトロン』。アベンジャーズというチームがしっかりと確立されたからか、メンバー全員が一丸となって戦うシーンが比較的多めとなっている。

紆余曲折あってメンバー同士が争うシーンも勿論あるが、新メンバーを巻き込んでの「アベンジャーズ」としての戦い様は、いつ見ても「胸熱」の一言に限る。

それに、今作以降の『アベンジャーズ』系列のタイトルは『〜インフィニティ・ウォー』に『〜エンドゲーム』と、今までの作品とは全く異なる異作ばかり。

アイアンマン、キャップ、ソー、ホークアイ、ブラック・ウィドウ、ハルク。アベンジャーズの初期メンバー5人が全員肩を並べて戦う姿を見れるのは、何気に今作が最後

怒涛のフェーズ2の最後を盛大に締めくくる、究極の大団円。どんな脅威が襲おうとも平和のために戦い続ける、そんなアベンジャーズの姿に無限大の勇気を貰えるタイトルだ。

最小の、戦い。『アントマン』

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『アントマン』

("Ant-Man")

あらすじ

3年前に窃盗罪で服役していた元泥棒、スコット・ラングは、刑期を終え晴れて出所。完全に泥棒から足を洗ったと固く誓い、社会復帰への道を歩み出そうと決心する。

しかしながら、一度罪を犯してしまったスコットへの世間の目は非常に冷たかった。妻とその再婚相手からは冷たくあしらわれ、新しく就いたアイスクリーム屋もクビに。

しまいには、唯一の救いの存在であるに会うことも許されず、社会のドン底にまで叩き落とされてしまったスコット。

もう元の日常には戻れないと確信したスコットは、足を洗ったと決意したはずの泥棒業に再び手を染めてしまう。

かつての泥棒仲間と再開したスコットは、早速デカいヤマを請け負うことに。それは大富豪の屋敷に忍び込み、金庫の中身を盗み出すというものだった。

スコットの卓越した技術により、盗みは成功。だが金庫の中に入っていたのは金ではなく、赤く小さな謎のスーツだった。

スコットが試しに着用してみたその瞬間、途端にスーツが超小型にまで縮小。身の回りの全てが巨大化する(正確には自分が縮んでいる)という前代未聞の体験をすることに。

怖気ついたスコットは盗みに行った屋敷まで赴きスーツを返却するも、屋敷を出た瞬間に警察から逮捕されるが、その屋敷の主人がすぐにスコットを釈放してしまう。

屋敷の主人の名前は、天才科学者として名高いハンク・ピム。彼はスコットに、ある「ヤマ」を持ちかける………それはこのスーツを身に纏い、世界最小のヒーロー「アントマン」になることだった。

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作品概要

フェーズ1同様、フェーズ2も『アベンジャーズ』で幕引きか………と思いきや、ここでまさかの新ヒーロー登場。自在に身体の大きさを収縮し戦うヒーロー、アントマンの登場だ。

監督についたのは、ジム・キャリー主演『イエスマン "YES"は人生のパスワード』などを手がけたペイトン・リード。『GOTG』のジェームズ・ガンと同じく、後に制作された続編全ての監督を務めている。

ポール・ラッドが主演を務めた他、名優として名高いマイケル・ダグラスも出演。少しだけだが、ファルコン役のアンソニー・マッキーも出演している。

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「自身のサイズを変えて戦うヒーロー」と聞いて、大抵の場合はサイズを「拡大」させて戦う姿を想起するはずだ。

しかしこの「アントマン」はその真逆、サイズを「縮小」させて戦うのだ。この時点で、MCUのみならず今までのヒーローとはまるで違う戦闘スタイルを有していることがわかる。

ヒーロー映画とは、主人公と悪役が熾烈な戦いを繰り広げ、辺りでは地面が捲れ爆発が起こるなど、絵面が非常に派手になるものだ。

一方『アントマン』、何か巨大な建物が崩れてきた………と思いきやただ小物が落ちただけであったり、大きな爆発が起こった!!と思ったらちょっとだけその場所が焦げただけであったり。

絵面で見れば非常に派手なのに、現実では全く大したことではない………というこのミスリードは、まさしく『アントマン』特有の演出。

小気味いいコメディ要素と、超ド派手アクションが融合する、まさかのジャンルすぎる今作『アントマン』。

まとめ(あとがき)

フェーズ1に続くフェーズ2、怒涛の続編ラッシュであるため流石にダレるか………??と思いきやしっかりとキメてくるのが我らがMCUそこに痺れる憧れるってやつですね。

さてMCUを記事で取り上げるにあたって、私もMCUを一度見返そうかなと思いまして。がむしゃらに観まくった結果、フェーズ3の『アントマン&ワスプ』にまで辿り着けたのですよ。

即ち残すところ『アベンジャーズ/エンドゲーム』『スパイダーマン:ファー・フロム・ホーム』のみ。んで特に前者はMCUの集大成みたいな作品じゃないですか。なのでちゃんと集中して観たいんですよ。

てなわけで家でゆっくりと観る時間を探ってはいたんですが………まぁ時間がない。リアルはちょっと忙しめだし、かといって他の趣味も疎かにはできないし。

あれよあれよとしているうちに、遂に最後にMCU作品を見てから1ヶ月が経過してしまったわけでございます。

そんなわけで「このままでは『〜エンドゲーム』の感動が薄れてしまう!!!」と微々たる焦燥感に駆られているのであります。どうにかして時間を作らねば………

また一旦他作品の記事を挟んでから執筆に取り掛かろうかなぁと思います。どうか暫し辛抱を………と、いうわけで今回はこの辺で。

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それではまた、次の映画にて。

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